6月から続いたサッカーのワールドカップ(W杯)ロシア大会も、残すところあと少し。これまでに見つけた直しなどを紹介します。

選手名のミス

W杯のように大会の期間が長い場合、選手の名前を見慣れていきますが、そんなときこそ油断が生まれます。


先日ツイッター等でも紹介しましたが、香川真司選手の名前が「慎司」となったことがありました。岡崎慎司選手と似た名前なので要注意です。同じ「たかし」の乾貴士選手と宇佐美貴史選手は間違えないけれど、香川選手と岡崎選手は怖い、というコメントをいただきました。


また、カタカナの名前はケアレスミスが生まれやすいものです。


文字の入れ替わり。アルゼンチンのサンパオリ監督がサンパリオ監督に。



字抜け。ポーランドのブワシュチコフスキ選手がブワシュコフスキ選手に。


公式記録とのズレ


試合記録は、国際サッカー連盟(FIFA)のホームページ(HP)等で確認することができます。1次リーグのナイジェリア対アルゼンチン戦の原稿では、「後半7分」がFIFAのHPの記録で「後半6分」になっていました。


単なる打ち間違いかもしれません。また、1次リーグのフランス対オーストラリア戦で試合後にフランスの2点目がポグバ選手の得点からオウンゴール(OG)に訂正されたように、記録は後から変わることもあります(参考記事)。

降版時間とにらめっこしながらの作業なので、校閲で理由を考えている時間はあまりありません。気づいたらすぐに指摘します。W杯やオリンピックはインターネットで公式記録が見られますし、いろいろなメディアで取り上げられるので、調べやすくていいですね。

「1発退場」「3発16強」?


毎日新聞では基本的に数えられる数字は洋数字、数字が特別の意味合いを持っている場合やほかの数字に置き換えられない場合は、漢数字で書くことにしています。警告2枚の退場を「2発退場」とはいいませんので、特別な意味合いと考えて「一発退場」とします。


おなじ「○発」という書き方でも、「スウェーデン3発16強」という場合は、発はゴール数のことを指し、数えられる数字なので洋数字とします。「スウェーデン3発」というのは勢いがあっていいのですが……



この記事の場合、スウェーデンの3点のうち1点は相手のOGによるものなので、スウェーデンによる1発とは言いにくいと、見出しをつける整理記者同士でやりとりがあり、


「スウェーデン会心3点」という見出しになりました。

「やぶる」「やぶれる」


サッカーに限らずスポーツ記事によく出てくる、「破」と「敗」の使い分け。勝ち負けの場合、「破る」の主語は勝つ方、「敗れる」の主語は負ける方と覚えるといいと思います。

この記事の場合は、ドイツが韓国に負けたので、「敗れ」になります。今大会は強豪国が敗れる番狂わせが多かったですね。


1次リーグ終盤は多いときで1日に4試合分の原稿を校閲するなど、しんどい思いをすることもありましたが、終わりが見えてくるとそれはそれで寂しいものです。

記者がよい原稿を書くことに集中できるよう、言葉のゴールキーパーとして残りの試合も気を抜かずに頑張りたいです。
【渡辺みなみ】



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