1月第5週のことばアンケートのまとめです。

1月29日からは「雪がぱらつく」という表現について伺いました。
「雪がぱらつく」、違和感ありますか?
違和感がある 66.3%
違和感はない 33.7%

違和感の「ある」人が「ない」人のほぼ2倍、という結果になりました。

お答えいただくと見られる解説のページでは、「ぱらつく」についての「やや小粒の雨・霰(あられ)・雪などが少し降ってくる」(大辞林3版)という説明を紹介しました。

しかし、校閲グループのツイッターでもコメントがあったように、雪の降り始めには「ちらつく」という表現があります。それを考えても「ぱらつく」には違和感を持つというのはうなずける話だと思います。

ただ、「ぱらつく」は音を立てる様子を表す語ではない、という大辞林のような解釈も、アンケートの結果から見るに一定の支持は得られそうです。

「雪に『ぱらつく』は使えない」と決めつけるのもどうだろうか、という結果だったのではないでしょうか。



2月1日からは「帯同」の使い方についての質問でした。

「新人選手、1軍帯同」。この「帯同」の意味は?
ついて行くこと 45.9%
連れて行くこと 54.1%

アンケートの回答から見られる解説では、「帯同」は「○○を連れていく」という他動詞的な使い方が本来で、ほとんどの辞書がこの意味しか載せていない――と書きました。

しかし結果はご覧の通り、「連れて行く」と「ついて行く」がほぼ半々となりました。毎日新聞の記事データベースでも「登山に医師が帯同」「海外遠征に栄養士が帯同」のような、「ついて行く」と理解すべき自動詞的な表現が見つかります。


以前「校閲発 春夏秋冬」でも取り上げたような、他動詞が自動詞的にも用いられるようになる一例かもしれません。

「ついて行く」という意味で「帯同」を使っている場合は「同行」と書き換えることが多いのですが、広辞苑には逆に「部下を同行する」という他動詞的用例も載っており、少し驚きました(語釈としては「連れだって一緒に行くこと」と自動詞的なのですが)。

広辞苑第7版

他の辞書をいくつか引いてみると、学研国語大辞典が「ついて行くこと」「連れていくこと」と自動詞・他動詞両方の意味を載せていましたが、やはり他動詞的意味を載せる辞書は少数派。

「〇〇を同行した」とあると「同行させた」のように直したくなってしまうのですが、皆さんはいかがでしょう。


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