毎日新聞校閲グループの新刊「校閲記者の目――あらゆるミスを見逃さないプロの技術」(毎日新聞出版)は9月1日に発売されます。この本の目次を示します。また、一部が毎日新聞ニュースサイト「経済プレミア」に紹介されています。現物は書店でご覧くだされば幸いです。



目次
はじめに 

第1章 校正おそるべし――「間違い紙面」で校閲力チェック
日本人は今日も「活字」中毒 
「校正可畏」とは 
トランプ米大統領の勝利「号外」をチェック 
「校閲体験」解説 
1カ所見逃しただけで0点 
コラム1 校閲いろは唄 

第2章 「熟考」をなぜ「塾考」にミスパンチ?――誤字・異字同訓
1〝誤植〟はなくなったけれど 

日本最古の訂正記事 
達筆の記者に困らされた時代 

2 同音異義語の多さに驚く 

使用頻度から見る、今どきの「ハイガイ」主義 
辞典はことばてん、事典はことてん 

3 同訓の使い分け 

新聞で常用漢字外を仮名にする理由 
意味を熟知して書き分ける 
愛は国境を「超」え、軍隊は国境を「越」える 
移動の「渡る」、広範囲に及ぶ「亘る」 

4 ヒューマンエラーは「ある」と認める 

ワープロの学習機能が泣いている 
指が滑って戦国時代劇の世界? 
広辞苑の誤植 
コラム2 確かに外れてしまっているかも 

第3章 「1人前」と「一人前」で意味が違う――数字・単位・記号
1 洋数字? 漢数字? 

書き分けの基準 

2「数え方」も難しい 

16年3月は東日本大震災から「何年目」か 
法律では誕生日前日に年を取る 

3 数字以上に失敗しやすい単位 

校閲記者は料理ができなければ務まらない? 
常識としてあり得るか、想像力を働かせて 
たかが助数詞、されど助数詞 
電力(W)は蛇口の勢い、電力量(Wh)は風呂おけ内の水量

4 記号をどう使うか 

ハッシュタグ記号はシャープではない 
「なぜ新聞は閉じかっこの前に句点をつけないのか。」 
々やゝはどう入力する? 
コラム3 何でも洋数字に 

第4章  イメージ先行?「花向け」「悪どい」――事実誤認・覚え違い
1 時がたち、時代は変われども 

誤ってはならない戦争の史実 
見かけなくなった物の名 
料理の道具も変わると…… 
知らなければ着方もわからない「着物」「浴衣」「長じゅばん」 

2 困ったイメージ先行? 

いかにもそれらしい、「花向け」「真っしぐら」 
事実誤認を誘わないように 

3 おめでたい日はノーミスで 

今では籍に入れてもらわない 
建国記念「の」日 
えとイコール動物ではない 

4 それぞれ、違います 

豚の脂は「ラード」、牛の脂は「ヘット」 
餅をつくる米は餅米ではない? 
食べる海藻、食べられない海草 
ヒツジとヤギ 
イラストにも目配りを 

5 フィクションでも事実は押さえる 

それをリュックに入れてはいけない 
新幹線はやぶさは上野駅を「通過」した 
コラム4 危ないワイン 

第5章 「雨模様」は降っている? いない?――表現のニュアンス
1「慣用」の言葉 

使っている人が多ければ正しい? 
夏が来れば思い出す……「ゲキを飛ばす」 
「雨模様」は、降っている? 降っていない? 
「目線」は俗語か。「上から目線」でなく考える 
マスコミの用語担当者たちも迷う表現 
三十路って何歳? 

2 一字違いでも 

もの「に」してはいけない 
「ろくなものがない」と「ろくにものがない」 
時には体でぶつかってみよう 

3 読み手の立場で 

配慮に欠ける言葉遣いとは
比喩や文字遣いで「伝える」こと 
「思う」と「想う」 
司馬遼太郎さんの「おもう」 
コラム5 実物は甘くておいしいおまんじゅう 

第6章 品川区の目黒駅、港区の品川駅――固有名詞の落とし穴
1 名前を誤らないように 

多数派に流されがち 
ゆるキャラにも「人格」あり 
とりどりになっていく日本人の名 
「斉」と「斎」は別の字 

2 タイトルは作品の顔 

題名は命 
固有名詞は入れ替え不可 

3 地名いろいろ 

阿佐ヶ谷駅か、阿佐ケ谷駅か 
駅はどこにある? 
緊急時こそ冷静に 
首都名も揺れる 

4 社名、商品名も要注意 

実は商標です
ミスは入れ代わり立ち代わり 
コラム6 張り紙に残る「誤植」 

第7章 「再選する」?「再選される」?――文法と文脈
1「簡潔に」省きすぎると…… 

「任期を迎え、退任」ちょっと変? 
暴力推進? 省いてはいけない 
「再選した」のか「再選された」のか 
他動詞的用法から自動詞的用法が派生 
「たり」が足りない? 

2 副詞一つで文脈が変わる 

「あわやホームラン」はだれの気持ち? 

3 なぜかよくある直し 

早いと速いの使い分けで「訂正」 
部下を「いさめ」はしない
「ら抜き言葉」は今や多数派 
「さ入れ言葉」を使わ「さ」せていただきます? 
最後まで気を抜かずに……助詞の仮名遣い 

4 コンピューターで校閲は楽になるのか

カと力の違いを見分ける力 
どう書きたかったか推理する 
頼もしい相棒か、仕事を奪うライバルか 
コラム7 現役校閲記者の短歌 

おわりに 



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