「春の味覚」がテーマの〈読めますか?〉で、「独活」(正解率67%)に「婚活の逆かと思った」という反応が複数ありました。なるほど、何にでも「活」を付ける風潮からいえば、そういう造語ができていても不思議ではありません。
〈読めますか?〉結果


この週は「春の味覚」。といってもいろいろありますが、今回は植物関係に絞りました。


正解
寒梅粉かんばいこ 78%
かんばいふん 20%
さむうめこ 3%
ただし「寒梅粉」は和菓子の材料ですので特に春に限ったものではありません。「改訂調理用語辞典」(全国調理師養成施設協会編)によると
みじん粉を水にさらして乾燥させたもの。ウメの花が咲くころにさらしたものが良品とされるのでこの名がある。主としてらくがんなどの打ち物菓子に用いられる。
とあります。みじん粉? あのミジンコじゃないよなあ。そう思いつつ「みじんこ【微塵粉】」を引くと「蒸して糊化(こか)したもち米を乾燥し、細かく粉砕したもの」のこと。

これを使った「らくがん」は彼岸や盆の時期にスーパーでよく見かけます。梅の時期とあわせ「春の味覚」のテーマで出してもいいかと思いました。結果的にこの週で正解率が最も高くなりました。


正解
木の芽田楽きのめでんがく 77%
このめだら 14%
きのめたら 8%
次に1ポイント差で正解率が少なかったのが「木の芽田楽」。「このめでんがく」を選択肢にするとかなり割れたことが予想されましたが、広辞苑第6版は「このめ」の見出し語で
②山椒(さんしょう)の芽。きのめ。
とあるので「このめでんがく」と読んでも間違いといいにくいと思い断念しました。ただ「大歳時記」(集英社)の「木の芽和」の項には
「きのめ」は山椒だが、「このめ」といえば、ほかの木の芽のことになり、混同しやすい
とあるように、違いにこだわるものもあります。ですからサンショウの「木の芽」は「きのめ」で、一般的な「木の芽」は「きのめ」とも「このめ」とも読む、と覚えていた方がよいでしょう。


正解
こごみ 75%
くこ 13%
ぜんまい 11%
さらに微差で「屈」。普通は仮名で書く割に高率です。広辞苑の「こごまる」の語釈は「背中を丸めてしゃがむ」とのこと。正式名クサソテツよりも何倍かすてきなネーミングです。


正解
独活うど 67%
どくだみ 16%
どんこ 16%
「独活」の和名は「語源海」(杉本つとむ著、東京書籍)によると「土の中に〈うづくまっている〉ところから」の名。「こごみ」と相通ずるものがありますね。

ツイッターの反応では「婚活」の逆かと思ったというものがありました。なるほど、「就活」など何にでも「活」を付ける風潮からいえば、独立する活動の意味でそういう造語ができていても不思議ではありません。

ちなみに「ボトムズ」という書き込みもありました。1980年代のアニメ「装甲騎兵ボトムズ」の舞台の一つが「ウド」という都市だったことからですね。何とマニアックな。


正解
花菜漬けはななづけ 43%
はなづけ 38%
かなづけ 18%
今回最も正解率が低かったのは「花菜漬け」。これは意外でしたが、以前から最も素直な読みが低くなる傾向はありました。その言葉を知らないと、漢字クイズという性格上、ひねった答えが正解だと思う人が多いようです。

なお「角川俳句大歳時記」の「花菜漬」には素直で味わい深い句が多くとられていますが、二つだけ紹介しましょう。
人の世をやさしと思ふ花菜漬(後藤比奈夫)
退職の日やほろにがき花菜漬(愛原節二)


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