「魚」がテーマの漢字クイズで正解率最低は「鰒」(25%)でした。本来はアワビを指す漢字ですが「フク」の音読みから借りて用いられるように。「河豚」と書くのは、中国の河川にメフグがすんでいたのが由来だそうです。
〈読めますか?〉結果

この週は「魚」がテーマ。

正解
魚氷に上るうおひにのぼる 58%
ぎょひょうにのぼる 27%
ないにのぼる 15%
2月13日は七十二候の「魚氷に上る」でした。今回は「うおひにのぼる」を正解としましたが、漢文の訓読の仕方では別の読みもあります。「日本の七十二候を楽しむ」(文・白井明大、東邦出版)では「うおこおりにのぼる」、「にほんのいきもの暦」(日本生態系協会、角川文庫)では「うおこおりをいずる」とあります。ただ、いずれも「魚」を「うお」と読むことでは共通します。

正解
鰥寡孤独かんかこどく 41%
しゅうかこどく 56%
しゅひんこどく 3%
「鰥寡孤独」の出典は「孟子」。岩波文庫の訓読ではこうなっています。
老いて妻なきを鰥と曰(い)い、老いて夫なきを寡と曰い、老いて子なきを独と曰い、幼にして父なきを孤と曰う、此の四者は天下の窮民にして告ぐるなき者なり。文王の政(まつりごと)を発(おこ)し仁を施すや、必ず斯(こ)の四者を先にせり。
孟子の時代でさえひとり暮らしの窮民の救済をまず考えたのです。ましてや「孤独死」が多くなっている現代日本で為政者がなすべきことは、という教訓ですよね。孟子の講釈を行った吉田松陰を師と仰ぐ安倍晋三首相ならご存じのことでしょう。


正解
ふぐ 25%
このわた 45%
まむし 30%
その安倍首相の出身地、山口県で「ふく」と呼ばれるのがフグ。ふつう漢字では「河豚」と書かれるせいか「鰒」は今回最も正解率が低くなりました。江戸家魚八「魚へん漢字講座」(新潮文庫)ではこう紹介されています。
本来、アワビを指す漢字ですが、「フク」と音読みすることから借りて用いられるようになりました。フグは鯸とも書き、「侯」はふくれるという意味で大きく膨れる魚=フグとなりました。他に「河豚」とも書かれますが、その由来は中国の河川の中流域にまでメフグが棲んでいたことから「河の豚」=フグになったとのことです。


正解
骨酒こつざけ 41%
こっしゅ 42%
ほねざけ 17%
フグといえば、ひれ酒もおいしいですよね。2月から各地で渓流釣りが解禁されていますが、それで取れるイワナ、アマゴなどの焼き魚を丸ごと熱かんに入れる「骨酒」も、とても美味。出題者は、広島県の三段峡近くの食堂で初めて飲んで、それまで日本酒はあまり飲みつけなかったのに「こんなにうまい飲み方があったのか」と感動しました。


正解
素魚しろうお 56%
そぎょ 29%
すざかな 15%
「素魚」については「日本の七十二候を楽しむ」から引用します。
白魚と名前は似ていますが別の魚です。身が透明で、光が素通りするから素魚と。旬は二月~五月。春先に産卵のために川に上ってくる素魚を踊り食いで食べるのがこの季節の風物です。
素を「しろ」と読むのは他に「素人」が有名ですね。円満字二郎「漢字ときあかし辞典」(研究社)によるとこの字は本来「まゆから取り出したばかりの糸」を指すそうです。それが白いことから「白い」意味を表すようになったとのこと。ただしシロウオは白というよりは透明です。シラウオ(白魚)もゆでる前そうですね。このことも紛らわしさを生んでいるようです。
シラウオとシロウオの混同を通してしまうと素人と思われますので注意しなければなりません。

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