〈読めますか?〉結果

この週は「縁」、特に男女の縁をテーマにしました。縁結びで有名な出雲大社が旧暦10月に行う「神在祭」(きのうが最終日)にちなんだものです。もっとも出雲大社のホームページ(HP)によると

大国主大神様がお鎮まりになられる出雲大社には、一年に一度全国の神々がお集いになり、さまざまな「縁結」のお話し合いをなされます。

この「縁結」とは男女の縁はもちろんですが、さまざまな人と人、人と物などのあらゆるつながりである「むすび」を意味しています。

ということですので、特に男女の縁に限ったものではないのですが。


正解
神議るかむはかる 55%
ちぎる 33%
みのる 13%
「神議る」という言葉はこのHPで知りました。「かむ」は普通に「かみ」とも読みますが、中西進「ひらがなでよめばわかる日本語」(新潮文庫)によれば、「かみ」は韓国語の熊を指す「コム」からきたという説があり、その真偽はおくとしても昔は「かむ」という読みが多かったと思われます。いずれにしても一部でしか使われない特殊な語で、正解率が低くなったのは無理からぬことです。
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正解
赤縄せきじょう 42%
しゃくじょう 36%
せきばく 22%
しかし、今回最も正解率が低くなったのは「赤縄」でした。普通に音読みすればよい語なので、予想外といえます。「せきばく」は「自縄自縛」の語の連想で付けた選択肢ですが、22%も集まったという結果からは、「縄」の音読みがあまり知られていないということが見てとれます。

それはともかく、中国の「続幽怪録」では男女の足を結ぶことで縁結びの不思議な力を担った赤い縄が、日本でどうして手の小指を結ぶ赤い糸に変わったのでしょう。研究した人はいると思うのですが、その答えを記した文章に出合えません。まったく根拠のない推測ですが、足を綱で結ぶのは心中みたいなので嫌われたのかもしれません。


正解
合縁奇縁あいえんきえん 69%
ごうえんきえん 25%
あいえにしきえん 6%
縁は異なものえんはいなもの 85%
えんはことなもの 8%
ゆかりはいなもの 6%
「合縁奇縁」「縁は異なもの」もともに、男女の縁の不思議さ、つまりは運命論的な感覚がうかがえます。もっといえば、自由恋愛が許されなかった時代を背景に、男女の縁は個人ではどうすることもできなかったという受け身の姿勢が表れているのかもしれません。


正解
一押し二金三男いちおしにかねさんおとこ 64%
ひとおしふたかねみおとこ 20%
いちおしにきんさんなん 16%
しかし「一押し二金三男」ということわざからは、女性をゲットするには押しの一手、という現代の恋愛指南に通じるものがあります。思い出されるのは猛アタックで堀北真希さんのハートを射止めた山本耕史さん。まあこの人は「三」の「男」ぶりもいいのですが。

ところで、この「一押し」とは違う意味の「いちおし」が、「私のいちおしのグッズ」などの用法ではやっているのをご存じでしょう。この場合「いちおし」はどう表記すべきか、しばしば話題になります。意味としては「推薦」だから「一推し」という意見と、推薦することを「プッシュする」とも言うから「一押し」でいいという意見があります。個人的には「イチオシ」と片仮名にするのがイチオシです。俗語ということを強調することで「押し」か「推し」かの問題も解消すると思うのですが、いかがでしょう。
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