漢字クイズ(テーマ・梅雨)結果

回答割合は次の通り(出題日は6月8~12日、★が正解)。

潰えるきえる2%ついえる★92%つかえる7%
麦雨ばいう9%ばくう★80%むぎさめ11%
茅花流しかやばなながし44%ちかながし27%つばなながし★28%
栗花落くりから45%ついり★33%りっからく21%
黄梅の雨おうばいのあめ44%きうめのあめ10%こうばいのあめ★46%

この週は「梅雨」の類語など。主に講談社学術文庫「雨のことば辞典」(倉嶋厚・原田稔編著)を参照しました。
雨のことば辞典 (講談社学術文庫)
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まず「梅雨(ばいう)」の項から引くと

梅雨ということばは日本には平安時代に伝わったが、そのころ日本では「五月雨(さみだれ、さつきあめ)」と呼ぶのが主流であった。室町時代の本に「梅の雨」という語が見え、江戸時代には「梅雨」が使われるようになった。一方、「つゆ」の語源には、「露」の連想だとか、黴(かび)のためものが「ツイユ(潰ゆ=そこなわれる)」などの諸説がある。

ということで「潰える」を出題したところ、最も正解率が高くなりました。「潰」は2010年に常用漢字になったのですが、読みは「カイ」「つぶ(す)」「つぶ(れる)」のみ。だから新聞ではいまだに「夢はついえた」などと仮名書きにしています。

「麦」といえば前のNHK連続テレビ小説「マッサン」のオープニング映像が、中島みゆきさんの「麦の唄」とともによみがえってきます。しかし、麦秋が秋ではなく初夏の言葉ということは知っていましたが、梅雨の類語として「麦雨」の語があることも、麦の穂に雨は大敵なんてことも知りませんでした。日本で小麦の生産が最も多いのは北海道だそうですが、梅雨がないことも栽培に適した条件の一つなのですね。

クリの花 by 野鳥大好き
梅雨の類語には植物と関わりが深いものが多いようです。「栗花落」はその字の通りクリの花の落ちるころ梅雨入りすることから。兵庫県には奈良時代からの伝説にちなむ「栗花落(つゆ)の井」という史跡があります。また同県には栗花落の字で「ついり」「つゆり」と読む姓が多いとのことです。ちなみに「入梅」は普通「にゅうばい」と読みますが「ついり」と読む場合もあります。また「入梅(にゅうばい)」は梅雨入りとは限らず「(東日本で)つゆ。梅雨(バイウ)期」(三省堂国語辞典)という意味もあるそうで、「入梅」と書いて「つゆ」という仮名を振った例も見いだせます。

「黄梅の雨」はまさに「梅雨」の字に関わります。しかしこの語の難しさは「黄」が「こう」か「おう」か迷うところ。漢和辞典をみるとほとんどの熟語が「こう」なので、黄土色、黄金、黄綬褒章など少数の例外を除いて「こう」と覚えておけばよいかもしれません。


今回最も難しかったのが「茅花流し」。「茅」は神奈川県の「茅ケ崎」の「ち」、東京都の「茅場町」の「かや」など、地名でおなじみの字だと思いますが、「つばな」はなじみがなかったようです。ツバナはチガヤの銀白色の花穂をいいます。しかしチガヤといってもわかる人は限られるかもしれません。出題者も東京都内に住んでいた頃はあまり目にした記憶がありません。しかし千葉県に引っ越してあちこちで目にし、あのススキみたいな美しい穂は何の植物だろうかと思って調べ、ようやく文字だけは知っていたチガヤ(茅)だとわかった次第です。なお千葉の名の由来は諸説ありますが、その一つにチガヤが多いことからというものがあります。個人的に納得しました。
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