漢字クイズ(テーマ・戸外)結果

回答割合は次の通り(出題日は5月7~8日、★が正解)。
野天のあま3%のてん★45%やてん51%
瑞木ずいき27%ずいもく13%みずき★60%

この週は大型連休でしたので2語のみでした。テーマは「戸外」。皆さん、連休では戸外で楽しめましたか? 
「野天」は正解の「のてん」より「やてん」の方が多くなりました。野天風呂という言葉はそこそこ見るのですが、同じ意味の「露天風呂」の方が圧倒的に多いという実態があるので、正確な読みがそれほど知られていないのでしょう。また、「の」は訓読み、「てん」は音読みですから、いわゆる「湯桶(ゆとう)読み」という例外的な熟語です。しかも「野趣あふれる野天風呂」という紹介があったとすると、「野趣」は「やしゅ」ですから、思わず「やてん」と読んでしまうのも無理からぬことかもしれません。

しかし「野天」は1889(明治22)年から刊行された「言海」にも載っている伝統的な日本語なのです。ホームページに固有名詞の一部として「野天風呂(やてんぶろ)」とうたっているものも複数ありますが、誤解のもとだと思います。

「瑞木」は新緑にまつわる言葉を探していて見つけた語です。しかし「言海」では瑞木ではなく「稚木」の字が掲げられ「ミヅミヅシキ若木」という意味とあります。「みづみづし」の項に至っては漢字があてられていません。出題時の解説に記したように「瑞」の字を「みず」の意味で用いるのは日本的用法ということですが、このころはまだ一般的ではなかったのかもしれません。もっともその言海も「みづほ」を引くと「瑞穂」と漢字がありますから、短絡的に結論付けるわけにはいきませんが。

ちなみに、日本語の「みどり」は「暮らしのことば語源辞典」(講談社)によると「原義は『新芽』『若枝』の意の具体名詞だが、また、『みづみづし』という語とも関係ある語といわれる」。「みどり」の語源説の一つとして言海は「水色」の転かといい、日本国語大辞典には「ミヅヲリ(水居)」「ミヅトリ(水鳥)」「ミトリ(水取)」の義などとあります。定説はないようですが、「水」と「緑」は語源上も深いかかわりにあったと書いても的外れではないでしょう。

以下は余談ですが、「みずほ」からの連想です。「ひかり」「こだま」「のぞみ」「はやぶさ」「やまびこ」「つばさ」「こまち」「はやて」「つばめ」「さくら」「とき」、そして「かがやき」……新幹線の名称は、地名由来を除きすべて和語だと気付きました。地名にちなむ「なすの」も「の」は訓ですね。技術的に最先端のものでも、片仮名などではなく平仮名の和語が選ばれているのは面白いと思いませんか。日本人はやはり、訓読みの響きを愛しているのかもしれません。
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