漢字クイズ(テーマ・色名)結果

回答割合は次の通り(出題日は4月6~10日、★が正解)。

赤銅色あかどういろ3%しゃくどういろ★67%せきどうしょく30%
薄橙色うすだいだいいろ★86%うすとういろ11%うすみかんいろ3%
青丹あおに★70%おうに18%しょうだん12%
薄花色うすはないろ★50%すすきいろ19%はっかいろ31%
萌葱色あさぎいろ12%もえぎいろ★86%もねぎいろ3%

この週は「色名」。ここで番外編の問題ですが、「色名」はどう読むでしょう。いろめい? しきめい? しょくめい? 最後に述べます。

「赤銅色」は皆既月食の時によく紙面に登場します。「赤=しゃく」は常用漢字表にある読みですので新聞ではルビは付ける必要がないのですが、頻出する語ではないので、どれだけの人が読めるか気になっていました。67%というのは微妙な数字です。漢字クイズに挑戦する人はある程度自信のある人が多いとすると、新聞の一般読者はもっと読めていないのではないかと思われます。
by Oliver Stein
なおツイッターで「あかがねいろ!」という選択肢にない回答を寄せていただいた方がいました。一般的とは言い難いのですが、これも正解です。また、解説で「赤銅は銅像などに使われた合金」と書いたところ「赤銅は銅像に向かない」という鋭い反応を頂戴しました。参照した「色の手帖」(小学館)には銅像とあったのですが、他にそう書いた資料が見つからないので、別の書き方にすればよかったかもしれません。

「薄橙色」は今回正解率が最も高くなりました。この出題は以前、読者から「肌色」という言葉を使っているか聞かれたことに基づきます。その時初めて、クレヨンや絵の具などで「肌色」の言葉が消え「ペールオレンジ」「うすだいだい」に変わっていることに気づきました。しかし「ペールオレンジ」と言われても分からない人は多いだろうし、薄いだいだい色と肌色はちょっと違うような気もします。読者には「国際化の時代にそぐわないことは承知しているが、言い換えがなじみがないので、現状では肌色という言葉に規制をかけていない」という趣旨のお答えをしました。なおNHKは使わないと決めているそうです。

「薄花色」は最も正解率が低くなりました。クイズとしては「うすはないろ」が正解だと単純すぎると思った人が多かったに違いありません。「花色」というとどんな花の色かわかりにくく、実際「大辞林」の②の語釈には「花の色」という意味があるのですが、①は「露草の花の色。薄い青色」などとあります。また古典落語に「花色木綿」(別名「出来心」)があり、この話ができた時代には「花色」といえばあの色という共通認識があったのでしょうか。

「青丹」は奈良の枕ことば「青丹よし」として知られます。一説に、顔料の青土を産したからとか。花札では青い短冊を描いた札は「青丹」と書いて「あおたん」と読ませるそうです。
「萌葱色」は「薄橙色」と同率でよく読めています。しかし「あさぎいろ」と間違える人もそれなりにいるようです。ツイッターで「萌葱色といえば新選組」という反応がありました。新選組の羽織の色のイメージが強すぎて混同したのでしょう。ところで、萌葱色がどんな色か明示しようとすると、困ったことが起こります。辞書に「萌黄・萌葱」と同義として扱われ、「萌黄」は黄緑と似た色で問題ないのですが、それとは別に「萌葱」を「萌黄」と別扱いする向きもあります。「カラー写真でよくわかる 色の便利帳」(永田泰弘、メディアファクトリー新書)=写真は同書より=では、「萌葱色は近世から使われるようになった色名。萌黄色・萌黄色(ママ)と同義とする説もあるが、JIS慣用色名では萌え出た長ネギの青みがかった緑とされる」とあります。見比べてみると明らかに違います。新聞では「もえぎ色」と仮名書きが原則とされ、色の違いが大問題になることはないでしょうが、カラー印刷の業界では「もえぎ色」がどちらの色か、厳しく区別されているのでしょうか。気になります。

さて引用部分にも出てきましたが、テーマ名「色名」の読みは? 載せていない辞書が多いのですが、広辞苑と日本国語大辞典によると「しきめい」です。ウィキペディアでは「しきめい、いろめい」となっていますが「いろめい」を出している辞書は見つかりません。よく見る語と思いますが、語自体載せていない辞書が多いというのはちょっと驚きました。
最近の「読めますか?」


校閲グループのお薦め本
「毎日ことば」のアカウント 
「毎日ことば」トップページへ
最近の記事
 
Top