漢字クイズ(テーマ・北陸の駅)結果

回答割合は次の通り(出題日は3月16~20日、★が正解)。

城端駅きばたえき37%じょうはなえき★48%しろはしえき15%
市振駅いちぶりえき★68%いちふるえき27%ししんえき5%
滑川駅すべかわえき1%なめかわえき50%なめりかわえき★49%
鶴来駅かくらいえき17%つるぎえき★60%つるくえき23%
雨晴駅あっぱれえき21%あまはらしえき★72%あめはれえき7%

この週は「北陸の駅」。いうまでもなく北陸新幹線が金沢まで延伸したことを踏まえています。

しかし、今回開業した新幹線の駅にはさほど難読のものはありません。そこで在来線や、第三セクターに移行した旧北陸線駅から選びました。ここに挙げたもの以外にも、北陸には難読や面白い駅名が少なくありません。時刻表をたぐり、「この駅は何と読むのかな」と想像して確認するのは楽しい作業でした。

by penpen

最も正解率が低かったのは「城端駅」。城端線という路線名にもなっています。「難読・誤読 駅名の事典」(浅井建爾、東京堂出版)によると「開設された当時の木造駅舎は『中部の駅百選』に選定されている」「城端は戦国時代、荒木大膳の居城の前端に城下町が形成されたことに由来する」。

小差で「滑川駅」。滑川は市名にもなっていますがあまり知られていないようです。「つるつる滑る石がある川に由来するとみられる。埼玉県にある滑川町は『なめがわ』、山形県米沢市にある滑川温泉は『なめかわ』と読む。JR成田線には滑河(なめがわ)駅がある」(同)

「鶴来駅」の由来はツルとは関係なく、この地の神社「金剱宮(きんけんぐう)」からといわれています。ちなみに北陸新幹線の列車の一つ「つるぎ」は剱岳からだそうです。

次に「市振駅」。芭蕉が「一家(ひとつや)に遊女も寝たり萩と月」の句を残した地です。遊女の隣で芭蕉が俳聖として、一人の男として何を考えていたか興味深いですね。なお「奥の細道」では「一ふり」と書かれているようです。

最も正解率が高かったのは「雨晴駅」。知られているというより、それらしい選択肢に回答が集まった結果なのかもしれません。義経を雨宿りさせるために弁慶が持ち上げたという「『義経の雨晴岩』は海に突き出した大きな岩山で、十人くらいは雨宿りができそう」(浜田逸平「日本地名さんぽ」朝日文庫)といいます。

告白すれば、出題者はこれらの駅のいずれも降り立ったことがありません。しかし、飛行機よりは鉄道、新幹線よりは鈍行を愛する一人ではあります。各駅の読みを確認し、その名のいわれに心をはせるのは、新幹線や飛行機では味わえない喜びです。

夜行列車も次々となくなっていくご時世ですが、思い出されるのは「ハチミツとクローバー」(羽海野チカ、集英社)という漫画で、札幌行きの寝台特急「カシオペア」に乗った登場人物の名せりふです。「すごい…こんな何もしない時間なんて どれくらいぶりかしら」「そうか みんな この時間を お金を出して買うのね」

北陸新幹線で金沢に観光する人は増えるに違いありませんが、行って帰るだけでは飛行機と同じこと。その途中の旧北陸線や周辺の支線に乗って、何もしないというぜいたくな時間を過ごすことをおすすめしたいと思います。
最近の「読めますか?」


校閲グループのお薦め本
「毎日ことば」のアカウント 
「毎日ことば」トップページへ
最近の記事
 
Top