漢字クイズ(テーマ・被災地の鳥)結果

回答割合は次の通り(出題日は3月9~13日、★が正解)。

大水薙鳥おおはくちょう6%おおみずなぎどり★62%おおよしきり33%
山雀やまがら★51%やまげら40%やませみ9%
うぐいす★96%うそ3%ひのとり1%
雲雀うずら8%つぐみ5%ひばり★87%
黄鶲おうむ21%きせきれい27%きびたき★52%

この週は東日本大震災の日にちなみ、被災自治体の指定の鳥をテーマにしました。改めて、各語がどこの鳥に指定されているか列挙しましょう。

オオミズナギドリ=岩手県釜石市
ヤマガラ=福島県旧都路村(現在は合併で田村市に。田村市の鳥はウグイス)
ウグイス=岩手県久慈市、宮城県白石市、福島県飯舘村、川内村、楢葉町など
ヒバリ=茨城県、福島県南相馬市
キビタキ=福島県

by ひでわく

「山雀」(写真)はこの週で最も低い正解率。スズメ目シジュウカラ科に分類されるので「雀」の字があてられるのでしょうが、スズメよりだいぶカラフルな鳥です。これを選んだことだけでも、都路地区の豊かな自然をほうふつとさせてくれます。

微差の「黄鶲」も色鮮やかな小鳥です。スズメ目ヒタキ科。ヒタキといっても知らない人は多いでしょうが、アニメ「天空の城ラピュタ」でロボットが守ったのが「ヒタキの巣だわ」というせりふがありましたよね。福島県はキビタキにちなみマスコットキャラクターを「キビタン」としています。

「大水薙鳥」は魚群の位置を教えてくれる、漁師にとってありがたい鳥です。オオミズナギドリにとっても三陸の釜石市沖は良い餌場であるようです。なお児童文学「冒険者たち」やそのアニメ化作品「ガンバの冒険」ではガンバたちに協力する役として出てきます。

「雲雀」の字は南相馬市の伝統行事「相馬野馬追」の会場「雲雀ケ原祭場地」などで使われています。ちなみに2011年4月の毎日新聞記事「恐怖の底、沈黙の春」は南相馬市での行方不明者捜索に同行した記者のリポート。次の書き出しでした。「捜索現場上空には風に乗ってヒバリが鳴いていた。春を告げる暖かな南風。だが、その方向には危機的状況が続く東京電力福島第1原発がある」

被災地でも多くの自治体がそのシンボルの鳥に採用している「鶯」。やはりというべきか最も高い正解率でした。ふだんはカタカナ表記ですが、地名などでこの字を目にする機会が多いのでしょう。ところで「鴬」という字は何と読むかお分かりでしょうか。

「うぐいす」とも「うそ」とも読むと答えた方は相当の漢字通です。「鴬」は普通「鶯」の略字として書かれますが「鷽(うそ)」の略字でもあるのです。「営」の旧字体は「營」で、その上部分の略し方を「鶯」に適用すれば「鴬」となります。一方「学」の旧字「學」の伝で「鷽」を略すと「鴬」になってしまいます。ウソはもちろんウグイスとは全く別の鳥なので混乱のもと。2000年に国語審議会が定めた「表外漢字字体表」では「鶯」のみが掲げられました。

なお、広辞苑、大辞林、ウィキペディアではウグイスは「ウグイス科」となっていますが、他の辞書の多くや「日本大百科全書」(小学館)、「ポプラディア」(ポプラ社)では「ヒタキ科」と、なぜか分かれています。鳥の分類も一筋縄ではいかないようです。

ともあれ、町の鳥に選んだ福島県楢葉町などでは今ごろウグイスが春を告げていると思いますが、避難を強いられている人々は一時帰宅しない限りふるさとでその声を聞くことができません。改めて原発事故の罪深さが思い知らされます。
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