漢字クイズ(テーマ・冬至)結果

12月22~26日の回答割合は次の通り(★が正解)。
朔旦冬至さくたんとうじ★62%さったんとうじ18%ついたちとうじ20%
大師講おおしこう2%たいしこう38%だいしこう★60%
馴鹿かもしか20%トナカイ★71%れいよう8%
藺の節いのふし★35%いのせつ46%りんのせつ19%

この週のテーマは「冬至」でした。

「新年なのに昨年の話か」と思う人もいらっしゃるでしょうが、二十四節気とは、ある1日(たとえば2014年の冬至は12月22日)だけではなく、次の二十四節気までの期間としての意味もあります。次の二十四節気は1月6日の「小寒」(から)ですので、1月4日現在ではまだ冬至期間中といえます。

二十四節気をさらに3分割した七十二候では、冬至期間は「乃東生(なつかれくさしょう)ず」「麋角解(しかのつのお)つる」「雪下麦(せっかむぎ)を出(い)だす」と分かれます。「日本の七十二候を楽しむ」(白井明大、東方出版)から引きましたが、他にもいろいろな読みがあてられています。真ん中の「麋角」は漢語で「びかく」。「さわしかのつの」という読みをよく見ますが、「さわしか」がどういうシカなのかよく分かりません。日本にはいないシカなので、昔の人が適当につけただけかもしれません。麋はトナカイの類いとされていますが、北欧にすむトナカイとは同じなのか別種なのかもはっきりしません。分からないことだらけなので「麋」ではなく「馴鹿」で出題しました。なお、出題時の解説で、七十二候に選ばれているのがクリスマスの直後というのは東西の面白い偶然だという趣旨のことを書きましたが、中国では旧暦ですので本当は直後といえません。

旧暦といえば「大師講」も、旧暦11月23日夜から24日にかけて行われる行事とされますが、新暦で今年の1月13~14日に当たるので、いずれにしても出題時の冬至とズレてしまいました。ただ、この夜家々を訪れる「大師」(神の子)がサンタクロースを思わせるというのは、柳田国男も指摘しています。「大昔以来の民間の信仰では、冬と春の境に特に我々の間を巡ってあるきたまう神があって、それは天つ神の大子であるという信仰があったらしいのである。たぶんは偶然であろうが、西洋でいうクリスマスなるものが、非常によくこれと似ている。あれも季節は一陽来復、すなわち支那でいう冬至の日であった」(「日本の祭」角川ソフィア文庫)

「朔旦冬至」はほぼ19年に1度の新月と冬至が重なる日ということでタイミングを合わせました。誤答の「ついたちとうじ」は当たらずといえども遠からず。「朔」「朔日」は「ついたち」とも読むからです。そういえば「ついたち」は「月立ち」から来た言葉とされ、月末の「つごもり」は「月隠(つきごも)り」の変化といいます。こんなところに月が主体だった旧暦の名残があるのですね。

今回最も正解率が低かった「藺の節」。冬至から畳の目だけ日がのびるといわれますが、「藺の節だけのびる」ともいいました。これに江戸時代の「滑稽雑談」は「冬至より日の長さ、藺の節の長(たけ)を増すといへり。藺に節なし。何をもつていへるにや」と疑問を呈します(「角川俳句大歳時記」より孫引き)。「いの節」とは「豕」つまりイノシシのことという説もあるようですが、その表記はことわざ辞典に見えるのみで辞書では見つけられません。辞書に載らないということは、やはり確たるものがないということなのでしょう。いずれにせよ、畳のある家が減りつつあるなか、「藺の節」「畳の目」なんて表現は廃れる一方でしょうね。ちょっと寂しいですけど。

最近の「読めますか?」


校閲グループのお薦め本
「毎日ことば」のアカウント 
「毎日ことば」トップページへ
最近の記事
 
Top