漢字クイズ(テーマ・湯)結果

12月15~19日の回答割合は次の通り(★が正解)。
独参湯どくさんとう39%とくさんたん25%どくじんとう★36%
湯桶とうつう6%ゆどい30%ゆとう★64%
葛根湯くずねゆ2%かっこんとう★98%かつらねゆ0%
般若湯ばんじゃくとう6%はんにゃとう★82%はんにゃゆ12%
湯瓶とうびん★34%ゆびん25%ゆべい42%

この週は「湯」。年末の忙しいさなかですが温泉でのんびりしたいですねえ。

今回最も正解率が低かったのは「湯瓶」。当初「柚湯」で出題するつもりだったのですが、簡単すぎる気がして変更しました。 

冬至にユズとともに付き物なのがカボチャです。カボチャは昔、ボーブラまたはボーフラといわれました。カボチャはカンボジアから来たとされますが、それを持ち込んだのがポルトガル人で、ポルトガル語のaboboraがなまってボーブラになったということです。ところで、煎茶道で「湯瓶」つまり湯沸かしをボーブラということがあるのを、今回の出題時に初めて知りました。それまで「湯瓶」という言葉はおろか、煎茶道という言葉さえ知りませんでした。煎茶道とは茶道が一般的に抹茶をたてて飲むのに対し、文字通り煎茶をいれます。その湯沸かしの形がカボチャに似ていることからボーブラまたはボーフラになったとか。そこで、いささか強引ですが「柚湯」の代わりに「湯瓶」を冬至がらみの語として出題した次第です。

余談ですが、煎茶道は江戸前期に日本に来た中国の禅僧、隠元が開祖とされます。隠元といえばインゲン豆の由来ということは知っていましたが、こんなところにもその足跡を残しているとは。

さて、次に難しかったのが「独参湯」。この言葉が「必ず効く」ということから忠臣蔵のことを指したことをふまえ、赤穂浪士討ち入りの12月14日にちなんだ出題です。そういえば、最近NHK大河ドラマで忠臣蔵をやりませんね。調べると以前もそれほど頻繁ではありませんでした。50年前の1964年が長谷川一夫主演の「赤穂浪士」、75年に石坂浩二主演「元禄太平記」(石坂浩二は後の「元禄繚乱」や高倉健主演の映画「四十七人の刺客」にも出ています)、82年に緒形拳主演「峠の群像」、99年に中村勘九郎主演「元禄繚乱」。53回の大河で意外にもわずか4回なのです。そろそろ出番では? いや、また脱線しました。「独参湯」の「参」は「人参」のジン、と覚えておけばいいと思います。

次に「湯桶」。「湯桶読み」という言葉は、この漢字クイズに挑戦するような人はほとんど知っているはず――ではなかったようです。それはともかく、「湯桶読み」をするたくさんの語の中でなぜ「湯桶」が代表とされたのかが不思議です。「手本」とか「野宿」とか、ほかにも適切な言葉はいくらでもあったろうに。しかも、「湯桶読み」という言葉ができたころには存在しなかった読みかもしれませんが、今は「湯桶」と書いて「ゆおけ」と読む言葉があるのですから、やや実態にそぐわない用語といえるでしょう。

「般若湯」については、読売テレビの道浦俊彦アナウンサー(@kotobamichiura)から次のツイートがよせられました。「高野山の宿坊で、『般若麦酒』と注文したら、ちゃんとビールが出てきました」

「葛根湯」はかなりの高率で読めています。ドラッグストアなどで身近にみられる日本語として定着したといえるでしょう。主な用途は風邪薬でしょうか。

みなさん、どうぞ風邪などに気を付けて、来年も「いい湯だな」とゆっくりお風呂につかれる毎日をお過ごしください。

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