漢字クイズ(テーマ・お盆)結果

8月11~15日の回答割合は次の通り(★が正解)。
掃苔そうこけ4%そうたい★83%そうとう14%
精霊飛蝗しょうりょうとんぼ7%しょうりょうばった★82%せいれいいなご11%
焙烙ほうかく6%ほうろう20%ほうろく★74%
生き御霊いきおんりょう18%いきごれい11%いきみたま★71%
施火せか18%せび★56%ほどこしび26%

by Σ64
この週は「お盆」。皆さんお盆休みはいかがお過ごしでしたか。新聞はお盆期間も発行し続けますので、この時期に長めの休みを取る人は校閲ではあまりいません。夏休みは順繰りに取っていくので、秋にも冬にも「夏休み」と称する休みを取る人が少なからずいます。うっかり友達に「今夏休み」などと言おうものなら奇異の目で見られます。

それはともかく、「お盆休み」といえば大体8月15日を中心とする休みということは日本人の共通認識だと思います。しかし単に「お盆」とか「盆」というと、土地によって指す時期が分かれます。①7月15日前後②8月15日前後③旧暦の7月15日(今年は新暦8月10日)前後――という3パターンが知られます。校閲として要注意なのは「旧盆」の言葉で、③が本来なのに②に使う場合が少なくないことは、折に触れて注意喚起しています。最近では毎日新聞ニュースサイトの「校閲発」と8月13日付毎日新聞朝刊「校閲発春夏秋冬」に載せました。その後、読者から自分のところは7月23~25日の「10日遅れの盆」だとツイッターで報告がありました。農作業の関係だったそうです。日本全国、さまざまな時期の盆があるということですね。

前置きが長くなりました。今回最も正解率が低かったのは「施火」です。漢字自体は易しいのですが「重箱読み」なので、知らないと答えにくかったのでしょう。

次に難しかったのは「生き御霊」。「いきおんりょう」と答えた人は「生き霊」と間違えたのでしょうか。なお辞書では「生き御霊」の表記が主流ですが、俳句では「生身魂」が多いようです。いずれにせよ、年老いた親を「生きているうちに」ともてなすのは、母の日、父の日がなかった時代の親孝行の形だったのでしょう。

「焙烙」は難読と思いますが、なかなかの正解率です。もっと「ほうろう」に引っかかる人が多いのではと思っていました。ホーローと片仮名書きされることが多いこの言葉は漢字では「琺瑯」です。

最も正解率が高かった「掃苔」。出題時の解説に記したように、この語は「掃苔しましょう」(小栗結一、集英社新書)というお墓巡りの本でも使われています。もっと古いところでは1940年に「東京掃苔録」(藤浪和子、東京名墓顕彰会)という本が出ています。有名人の墓を訪ね歩くという趣味は、現在も「墓マイラー」という語までできて時々紹介されますが、こんな昔からあったのですね。

「精霊飛蝗」はショウロウバッタという表記も見られますが、正しくはショウリョウバッタ。さだまさしさんの「精霊流し」は「しょうろう」のようです。ショウリョウバッタは精霊が帰ってくるお盆の頃に現れることからの命名。「小さな生命に祖先のおもかげを見るのも、お盆ならではの風情である」と雑誌「大法輪」の特集「暮らしの中の仏教語」にありました。

月遅れ盆の頃から、やはり仏教由来の名を持つツクツクボウシも鳴いています。まだまだ暑い日が続きますが、夜の虫の声も次第に大きくなり、季節はゆっくりと秋に向かっています。もっとも、もうとっくに立秋は過ぎていますが……。

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