漢字クイズ(テーマ・春の草花の別名)結果

4月14~18日の回答割合は次の通り(★が正解)。
鬱金香うこんきょう26%うこんこう★51%うこんか23%
篝火草あけび13%かがりびそう★80%さくらそう7%
富貴菊とみたかぎく4%ふうきぎく★75%ふっきぎく20%
風信子ふうしんし★45%ほうこぐさ25%わすれぐさ30%
苜蓿あしび31%うまごやし★47%きんぽうげ22%

この週のテーマは「春の草花の別名」でした。きっかけは毎日新聞4月11日の「仲畑流万能川柳」に載った次の川柳です。

風信子どうしてこれがヒヤシンス  東京 加木九毛子

調べると、明治の初めごろフランス人が持ち込んだヒヤシンスが「飛信子」とあてられ、その後「風信子」などの表記が生まれたということまでは分かりました。「飛信子」の名付け親は田中芳男という日本の博物学の礎を築いた人。飛はヒヤシンスのヒでしょうか。ヒヤシンスという言葉はギリシャ神話で投げつけられた円盤に当たって死んだ美少年ヒュアキントスに由来するということ。とすると「飛ぶ」という意味合いもこもっているのかもしれません。しかし「飛信子」は「風信子」ほどには広がりませんでした。これは、花鳥風月の風の字の方が日本人の心性に合ったせいと思われます。《「風信」とは、風の便りのこと。どこか寂しげな風情の風信子を見ていると、なんだか、便りを待ちわびる気持ちがつのってきます》というのは「花の日本語」の山下景子さんです。

ただし正解率は最も低くなりました。やはり「ふうしんし」よりヒヤシンスの方が有名だということでしょう。それに加え、素直に音読みすればいいのに当て字だと思った方が多かったともいえます。

次に難しかったのは「苜蓿」。これは俳句を知っている人でないと分からないでしょう。ただ歳時記では「シロツメグサ=クローバー」と同一視する場合が多いのですが、本来別のようです。

「鬱金香」。田辺聖子さんの小説「週末の鬱金香(チューリップ)」から引用しましょう。

《チューリップいうのんは、トルコ語やギリシャ語でターバンの意味やねんて。日本では中国ふうにいって鬱金香、香料の鬱金と関係ないのに、黄色いチューリップがまっ先に日本に来たのかもしれない》

その短編集には「篝火草(シクラメン)の窓」という小説もあります。シクラメンといえば布施明さんの歌「シクラメンのかほり」が連想されますが、旧かなでは「かをり」が正しいという話はよく聞きます。ですが必ずしも間違っていないという説もあり、旧かなに疎い者としてはもっと国文学をまじめに勉強しておけばよかったと思わずにいられません。

最後に「富貴菊」ですが、シネラリアの「シネ」を忌んで「サイネリア」というのは毎日新聞用語集でも認めていて、外来語のページに「サイネリア/シネラリア」となっています。それにしてもどうして「シネ」だけの置き換えで「サイラリア」としなかったのか、不思議といえば不思議です。ご存じの方はご教示ください。

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