漢字クイズ(テーマ・雪と五輪)結果

2月17~21日の回答割合は次の通り(★が正解)。
雪を回らすゆきをはしらす21%ゆきをまわらす5%ゆきをめぐらす★75%
銀花ぎんか★46%ぎんばな17%しろがねばな37%
六出花りくしゅつか★47%むついでばな32%ろくでばな21%
雪舟せった22%そり★61%ゆきわたり17%
かんじき1%さん0%わだち★99%

「雪と五輪」という、二つの大きな話題をからめた週でした。

「轍」99%には少し驚きました。音読みの「轍(てつ)を踏む」に比べて読みにくいと思ったのですが、「わだち」もまだまだ死語ではないようです。なお「わだち」は「車輪の跡」ですので「わだちの跡」は「車輪の跡の跡」ということになってしまいます。しかし「大辞林」の「轍を踏む」の項には「わだちの跡」と書かれています。これは許容範囲の重言とみなせるのでしょうか。毎日新聞用語集では「車輪の跡」「わだち」に直すよう規定しているのですが。

「六出花」「銀花」は雪の異称です。以前にも雪の異称として「風花」「白魔」「不香の花」を出題。雪の語彙(ごい)の豊かさを再認識しました。

今回最も正解率が低かったのは「銀花」。これは3択ならではの結果かもしれません。「ぎんか」は最も単純だからきっと正解ではないに違いない、と思った人が多かったのでしょう。以前の「白魔」の正解率31%にも通じるものです。それにしても、めったに雪が降らず、雪を美の対象としてしか知らない人も、今年ばかりは「雪=白魔」と思い知ったのではないでしょうか。

いや、雪国の人は、あんな程度で雪の恐ろしさを知った気分になるなんて片腹痛いと思っているかもしれません。「暖国の雪一尺以下ならば山川村里立地(たちどころ)に銀世界をなし……画(え)に写し詞(ことば)につらねて称翫(しょうがん)するは和漢古今の通例なれども、是(これ)雪の浅き国の楽み也。我(わが)越後のごとく年毎(ごと)に幾丈の雪を視(み)ば何の楽き事かあらん。雪の為に力を尽し財を費し千辛万苦……」と江戸時代に鈴木牧之は「北越雪譜」で記しましたが、その不平等は現代も全く変わっていません。

「六出花」は「六」を「りく」と読ませるところが難読ポイントと思っていましたが、同じく結晶の形からきた雪の異称「六花」には「ろっか」の読みもあると複数の辞書に記されていましたので、選択肢から「ろくしゅつか」を外しました。「六(りく)」は東京の「六義園」、中国の「六朝文化」など主に固有名詞で使われますが、一般語としては「ろく」との使い分けが必ずしも固定していないようです。

「雪を回らす」は苦し紛れに設定した「はしらす」が意外に伸びました。これも「最もありそうにないのが最も怪しい」と思われた結果なのでしょう。それにしても羽生結弦選手の金メダルをこの語の解説に入れられてよかった。

「雪舟」はあてずっぽうにしても難しい3択と思っていましたが、61%は上々ではないでしょうか。ところで、漢字表記はさまざまですが「そり」は江戸時代にはあります。けれどスキー、スケートに当たるものは少なくとも「北越雪譜」には見いだせません。しかし今回に限らず五輪では日本人はスキー(ジャンプ、複合)、スケートはそこそこ成績を残すのに、そりを使うボブスレー、リュージュなどは目立った結果を出せません。北越雪譜の岩波文庫の表紙には、「医師雪舟にのりて病家へゆく」という字と絵があります。その一刻を争う場面で使われたそりの伝統をスポーツにも生かしてほしいところです。

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