漢字クイズ(テーマ・誕生)結果

12月24~27日の回答割合は次の通り(★が正解)。
御子おんし12%ぎょし13%みこ★75%
生すしょうす20%せいす10%なす★70%
子安貝こあんがい4%こやすがい★95%しあんがい1%
産神うぶがみ★88%うみがみ8%さんじん4%

この週は天皇誕生日とクリスマスがありましたから「誕生」をテーマにしました。

「御子」の出題時に記した「きよしこの夜」の歌詞「救いの御子はみ母の胸に」の「み母の胸に」について、自分は「まぶねの中に」と習ったという指摘がありました。確かにそういうバージョンもあるようです。まぶねは漢字で馬槽、飼い葉おけのことです。イエス・キリストは馬小屋で生まれたという伝説をもとにした歌詞というわけです。

ところで、「みこ」を「皇子」と書くと天皇の子という意味になりますね。ここで思い出されるのが聖徳太子の名とされる厩戸皇子。彼も馬小屋で生まれたという伝承からこの名が付いたのでしょうが、東西の両偉人が似た場所で生まれたという言い伝えは、単なる偶然でしょうか。それとも、キリスト教の影響が聖徳太子伝説にも及んだ結果なのでしょうか。

「生す」は今回最も正解率が低くなりました。といっても70%ですから、全体的に易しかった週といえるでしょう。出題時の解説にはあえて記しませんでしたが、大正時代に「生さぬ仲」の言葉をはやらせるもととなった同名小説の作者は柳川春葉です。よほど近代文学に詳しくなくては知らない名前ではないでしょうか。「生さぬ仲」という言葉自体、今はあまり目にしません。しかしたまに出てくる「生さぬ仲」が、恋人の意味で使われているとがっかりします。

「子安貝」は最も簡単でした。出題者は以前「子安」という名字を前に「これは『しあん』と読むんだろうか。『こやす』だろうか」と思案に暮れていたことがあるので「しあん」に票が集まることを期待していたのですが……。竹取物語に出てくるツバメの子安貝について、角川ソフィア文庫の「竹取物語(全)」によると「古くから燕(つばめ)は、妊娠・出産との結びつきが強く、燕の卵を飲んで妊娠する神話はアジアに多くある」「子安貝は、その名のとおり安産のお守りである。貝の形状が女性の生殖器をイメージさせるからだとか」「出産時に産婦がこの貝を握っていれば、安産間違いなしという俗信がある」ということです。それを求婚者に要求するということは、かぐや姫にとってはやんわりプロポーズを断るつもりの難題だったのでしょうが、求婚者は意味深と捉え必死で得ようとしたのでしょう。おかげでこの求婚者は落命してしまうのですが。

「産神」は「日本大百科全書」(小学館)には「山の神をもって産神とすることが東北地方に多く見られ、産気づくと夫が馬を引いて山の神を迎えにいく。山中で馬が身震いをしたり鳴いたりすると、山の神が乗り移ったと解して家に帰る。するとまもなく出産になるという。産神にはこのほか便所神などがある。便所神を産神とする所は関東に多く、女は平素便所をよく掃除すると、きれいな子が生まれるという」などとあります。あ! 「トイレの神様」みたいですね。3年前の紅白歌合戦で植村花菜さんの歌に涙した人も多いのではないでしょうか。掃除した女性自身が「べっぴん」になるなどの違いがあるにせよ、「便所神」のバリエーションなのでしょう。

最後になりましたが、旧年は当漢字クイズ「読めますか?」の回答などでご愛顧賜りありがとうございました。今年もよろしくお願い申し上げます。

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