漢字クイズ(テーマ・伊勢神宮)結果

9月30日~10月4日の回答割合は次の通り(★が正解)。
神明造りしんみょうづくり27%しんめいづくり★63%じんめいづくり11%
御師おんし★39%ぎょし40%ごし21%
内宮正殿ないぐうしょうでん29%ないくうしょうでん★41%ないくうせいでん30%
常若じょうにゃく7%ときわか22%とこわか★72%
外宮がいぐう18%がいくう7%げくう★75%

by N yotarou
この週は「伊勢神宮」について。むろん20年に1度のビッグイベント、式年遷宮に合わせたものです。

これを伝える記事はルビのオンパレードでした。「内宮」「外宮」「正殿」などは、知らないと「ないぐう」「がいぐう」「せいでん」などと読んでしまいそうなので読み仮名をつけるのは当然ですが、「遷宮」あたりだと微妙。遷の字は常用漢字ですし、他に読みようがないはずですので必要ないような気も。ただ、あまり知られていない固有名詞や専門用語は積極的にルビを振ろうという方針がありますので、校閲としては出稿元が振ってきたものについては大体黙認しています。

ところが、ルビが小さすぎるせいか、間違いが見逃されるケースが時々あります。最近の毎日新聞では「満蒙(まんもう)」に「まんもつ」とルビがつけられたのをスルーしてしまいました。また、紙面では「内宮(ないくう)」「外宮(げくう)」と正しく入っている記事を他の媒体に転載したさい、なぜか「ないぐう」「げぐう」という間違いが発生したこともありました。

積極的にルビを振ること自体は、読者に「どう読むんだろう」というストレスを与えない配慮かもしれません(もっとも目にストレスを与えるという意見もあります)が、間違いを出してしまえば元も子もありません。老眼にはつらいのですが、目を近づけてよくチェックしなければなりません。

さて正解率。最も読みにくかったのは「御師」(39%)でした。たくさんある伊勢神宮関連の難読語の中でなぜこの語を出題したかというと、一つには、富士山世界遺産の記事で見た「御師住宅(旧戸川家住宅)」の「おし」という読みと違っていたことに気付いたからです。辞書で調べると「おし」が一般的ですが、伊勢神宮に関しては「おんし」というと百科事典に書いてありました。また御師は昔、参拝客に「おもてなし」をしたといわれます。この流行語とからめてもタイムリーだと思いました。

一般的な読みと違うといえば「正殿」「内宮」「外宮」もです。実は大分前ですが「内宮」は出題済み。しかし「正殿」とセットならよかろうと思って改めて問題にしました。数字は41%ですので、あまりよくありません。

「外宮」は75%ですから、「内宮正殿」はセットにしたことで難読度が増したといえるでしょう。もっとも、「外宮」出題はその後ですので、「内宮正殿」の答えを見て「宮」は濁らないと覚えていたり、テレビなどで読みを覚えたりする人が増えたのかもしれません。

「神明造り」「常若」も読みがいろいろ考えられる割には正解率が上々と思いました。

余談ですが、網野善彦「『日本』とは何か」(講談社学術文庫)の中に「旦那売券」という言葉が出てきてドキッとしました。かい性ない旦那を売るチケットか? 「たとえば熊野詣をする広範囲の人々を『旦那』として組織し、その参詣・祈願の仲立ちをする御師(おし)、先達たちは、自らの旦那とする人々に対する権利、縄張りを(中略)鎌倉後期以降、さかんに売買・譲与するようになり(中略)膨大な旦那売券が残されている」。よかった、夫が売られるんじゃなくて。これが、個人的に「御師」に注目したもう一つの理由でした。

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