漢字クイズ(テーマ・運)結果

9月2~6日の回答割合は次の通り(★が正解)。
きっこう29%くじ★48%とき23%
守株くいぜ26%しゅしゅ★51%もりかぶ23%
験がいいけんがいい3%げんがいい★94%すじがいい4%
運否天賦うんぬんてんぷ5%うんぴてんぷ62%うんぷてんぷ★34%
糾うあざなう★55%あらがう33%まとう13%

この週は「運」がテーマでした。9月2日が「宝くじの日」ということを知って思いついたテーマです。

「鬮」は非常に入り組んだ字ですが、「とうがまえ」の中にあるのはご存じ「亀」の旧字体です。亀といえば古代に占いに用いられたことは有名でしょう。それが「闘」の元の形である「とうがまえ」の中にあるというのは意味深です。しかし「くじ」の漢字としては「籤」の方が一般的では、という迷いは出題時にありました。全く目にする機会のない漢字を出すのはなるべく避けていますので。迷った末、狂言の演目としてはこの字が出てくるので「鬮」を選びました。出題後、NHKの「歴史秘話ヒストリア」で「鬮」の字が出てきたので、後付けとはいえ意を強くしました。室町幕府で、くじによって将軍に選ばれた足利義教のエピソードです。資料画像で「御鬮」という字が出てきました。番組では「富士遊覧」という奇想天外な手段で政敵を抑えた「くじ引き将軍」義教の姿が描かれます。くじという運だけでなく実力で戦い取った天下。鬮という字を地でいっていると思いました。

「守株」。NHK「みんなのうた」で覚えた「待ちぼうけ」(北原白秋作詞、山田耕筰作曲)が、実はれっきとした「韓非子」の故事に基づくものだったとは。これだから昔の童謡はおろそかにできません。

「験がいい」については一度ブログ「『師走』の語源は」で触れました。考えてみれば、「守株」の男は験を担いでいるわけですね。験を担ぐこと自体は悪くないのですが、ウサギが切り株に当たるという幸運をいつまでも期待して、何も働かないことが問題なのです。でも楽して幸運が得られるってやっぱり憧れます。だから宝くじや賭け事がいつまでもなくならないのでしょう。

「運否天賦」は諸橋轍次「大漢和辞典」(大修館書店)に見あたらないくらいですから、日本製の四字熟語と思われます。だとしたら「うんぴ」とならないのは、「天賦」の「賦」と語呂を合わせるためでしょう。なお「運否」だけなら「うんぴ」とも読めるようです。

「糾う」はほぼ「禍福は糾える縄のごとし」でしか使われませんが、それさえ同じ意味の「人間万事塞翁(さいおう)が馬」の方に頻度は譲っているのではないでしょうか。なお「岩波ことわざ辞典」によると、「幸不幸は一体のものだという認識は世界共通のもののようで」、エストニアやドイツ、ロシアに類句があり、シェークスピアにも「人間の一生は善悪ないまぜの糸で編んだ網」というせりふがあります。

今回は「験がいい」以外難しかったようです。3択ですから運任せに選んだ方も多かったのではないでしょうか。では、グッドラック。

最近の「読めますか?」


校閲グループのお薦め本
「毎日ことば」のアカウント 
「毎日ことば」トップページへ
最近の記事
 
Top