漢字クイズ(テーマ・雨)結果

6月24~28日の回答割合は次の通り(★が正解)。
雨滴あましずく26%うたく8%うてき★66%
夜来の雨やらいのあめ★89%よぎのあめ7%よらいのあめ4%
地雨じあめ★32%じう46%ちさめ22%
雨催いあめもよい★65%あめもよおい15%うっとうしい20%
干天の慈雨かんてんのじう★80%ひあまのじう1%ひてんのじう19%

きのうまでに梅雨明けした地方が多いようですが、テーマは「雨」でした。

雨のテーマは昨年の「雨の歌」を含めると3回目ですが、まだまだネタは尽きません。まことに日本語は雨の言葉が豊かです。「雨の名前」(高橋順子・文、佐藤秀明・写真、小学館)という、雨の言葉のみを集めた本があるくらいです。今回も参考にさせていただきましたが、それにも入っていない言葉はあります。

雨垂れを意味する「雨滴」はその一つです。雨垂れといえば、「!」のことを「あまだれ」と言うって、ご存じですか。今は読み合わせがほとんどなくなったので、毎日新聞校閲でも若手は知らないかもしれませんが。でも大辞林で「雨垂れ」を引くとちゃんと「感嘆符『!』の別名」とあって、「あま」つながりでいえば「じぇじぇ!」となりました。では「?」はどう読んでいるでしょう。答えは最後に。

「地雨」は今回最も難しく32%の正解率でした。これはいわゆる「重箱読み」。知らないとどうしても「じう」と読んでしまいます。しかし「じう」を辞書で引くと「干天の慈雨」で出題した「慈雨」と、「しぐれ」の音読みとしての「時雨」しか見つかりません。

その「干天の慈雨」は割合読めるようですね。もっとも「慈雨」そのものは問題にしていませんが。

今回最も正解率が高かったのは「夜来の雨」。「夜」も「よ」か「や」か迷うことの多い字ですが、この言葉に関してはよく知られていました。

さて、読みとは別の意味で問題の語は「雨催い」です。その言葉がもとになったとされる「雨模様」の意味がしばしば話題となります。文化庁のホームページの「文化庁月報・言葉のQ&A」にこうありました。
−−「雨模様」の元々の形である「あまもよい」「あめもよい」の「もよい」とは「催す」の意です。「眠気を催す」と言った場合,まだ眠ってはいない状態を示しますから,「雨もよい」も「雨を催す=これから降りそうな」という意味だということになります。「もよい」が「模様」に変化して「雨模様」と言われるようになったことで,「催す」の意味が見えにくくなり,雨が降っていない状況を想像するのが難しくなってしまったのでしょう。
この中の「催す」についての説明、いかがでしょう。確かに「眠気を催す」はまだ眠ってはいない状態ですが、「催す」そのものは「開催する」ことであり「まだ行われていない状態」とは限りません。だから「雨を催す」と「これから降りそうな」を等号で結ぶのは、いささか短絡的ではないでしょうか。「もよい」というのは「催し」とは違って、「名詞の下につけて、そうなる気配が濃いさまを表す。きざし」(大辞林)という説明があって初めて、「雨もよい」が「これから降りそうな」という意味だと納得できると思うのです。

いずれにしても「雨模様」という言葉の意味が曖昧であることは変わりません。今春改訂された「毎日新聞用語集」では「両様に解釈できる表現は使わず『曇り空の下』『小雨が降る中で』などと具体的に書く」としています。

では「?」の毎日新聞校閲での読み方。「みみ」です。どうして? 形が耳のようでしょ。

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