漢字クイズ(テーマ・水生植物)結果

6月17~21日の回答割合は次の通り(★が正解)。
沼沢植物しゅうたくしょくぶつ6%しょうたくしょくぶつ★88%ぬまさわしょくぶつ5%
蓴菜あさざ13%じゅんさい★83%みずな3%
沢瀉おもだか★53%さわがた25%しゃが22%
河骨かこつ26%こうこつ25%こうほね★48%
大賀蓮おおがはす★67%たいがはす20%だいがれん13%

この週は「水生植物」について。前週に引き続き植物がテーマです。

「沼沢植物」が今回最も高い正解率でした。沼の音読みショウは「湖沼」などで見るものの日常的にはあまり使われず、「沼沢」の組み合わせだとさらに難読度が増すのではないか――という出題者のもくろみは見事に外れました。なお「沢」の字は「漢字ときあかし辞典」(円満字二郎著、研究社)によると「『沢登り』『沢を渡る』など、“谷間を流れる小川”を表す印象が強いが、これは日本語独特の用法らしい。本来は、もっと大規模な“湿地帯”を表す漢字」だそうです。

次に「蓴菜」。食べたことありますか? 出題者はたまにスーパーで買ってきて酢の物にしたり、みそ汁に入れたりしていました。ぬるぬるした食感が好きな人にはおすすめです。

「沢瀉」は歌舞伎の屋号ですのでファンには自明でしょうが、そうでない方には難問だったようです。ところで出題者は初め「沢潟」と書いていて、事前チェックで指摘され冷や汗が出ました。「一瀉千里(いっしゃせんり)」などの「瀉」と新潟などの「潟」がよく似た別字という認識はありましたが、まさか「おもだか」と打って「沢潟」が出てくるとは思わず、他に「沢瀉」という正しい変換候補があったのに気付かなかったのです。自分の不注意を棚に上げていうと、こういう変換辞書は間違いのもとなのでなんとかしてほしいと思います。「沢潟(おもだか)」というのは例えば「新潮日本語漢字辞典」に「姓氏の一つ」として載っているのでパソコン辞書に登録されているのでしょうが、現実にはその姓の人を見たためしがありません。ご存じの方がいらっしゃればお教えください。

「河骨」は今回最も低い結果に。解説で触れましたが、唱歌「春の小川」はコウホネが生え流れていた渋谷の河骨川がモデルとのこと。東京にもわずか100年前まであの歌の情景があったと聞くと、失われたものの重さがのしかかります。追憶か幻視か、昨年度の毎日芸術賞に選ばれた高野公彦さんは歌集「河骨川」(砂子屋書房)で歌い上げます。「夕茜(ゆうあかね)あはき渋谷のなかぞらを河骨川はさらさら行くよ」

「大賀蓮」を「たいがはす」と読んだ方は、ひょっとしたら最近映画になった往年の漫画「愛と誠」に引きずられたのでしょうか。主人公の名は「太賀誠(たいが・まこと)」。ただし「大賀」でなく「太賀」です。関係ないか。それはともかく、大賀一郎博士が千葉・検見川(けみがわ)で発掘したハスの種が1952年、2000年の時を越えて開花しました。自然のたくましさに目を見開かされます。私たちはともすれば失われる自然に郷愁を感じますが、自然の方は悠久の時間の中で人間の営みなど軽々と越えて存続していくものなのかもしれません。

写真は、JR千葉駅に近い千葉公園に咲いている大賀ハス。ここだけでなく全国的に大賀ハスは分けられ、いま見ごろのはずです。観賞は朝早めのほうがいいそうです。

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