漢字クイズ(テーマ・連休明けの気分)結果

5月7~10日の回答割合は次の通り(★が正解)。
あくび★73%あな7%うつけ20%
長嘆息ちょうたんそく★70%ながためいき17%ながたんそく14%
気骨が折れるきこつがおれる57%きぼねがおれる★36%けぼねがおれる7%
憮然しょうぜん5%はいぜん0%ぶぜん★95%

この週のテーマは「連休明けの気分」でした。

出題者は常々「簡単な字の方が読みにくい場合が多い」と考えていますが、今回の結果は如実にそれを表していると思います。今回の漢字の中で常用漢字でないのは「憮然」の「憮」のみ。それが最も高い正解率95%であり、逆に漢字・読みとも常用漢字内の「気骨が折れる」が最低の36%です。

「気骨が折れる」はルビが振られることがほとんどありませんので、間違えて覚えている方も多いのでは。いや、そもそもこういう表現を聞いたことがないので覚えようがないという人の方が多いかもしれません。出題者も数年前に初めて知って、少しぶぜんとしました。この「ぶぜん」は怒っているのではなく本来の「ぼうぜん」と同じ意味ですよ、念のため。わざわざ断ったのは、「ぶぜん」が使われる原稿を見るたびに校閲としては「これは本来の意味なのか」と疑ってしまうのから。かといって対象者の微妙な心理について確認するのも正直言って気骨が折れます。

閑話休題。差はわずかですが、「欠(あくび)」より「長嘆息」の方が正解率が低いというのも面白いと思いました。「欠(あくび)」は、常用漢字表の音訓にはないし、一般社会でもあまり用いられることのない特殊な読みのはずなのに、普通に音読みを重ねればよい「長嘆息」の方が読みにくいという結果。まあ、「あくび」はテーマ「連休明けの気分」と選択肢から当て推量は容易だったかもしれませんが。

ただ、「欠」の部首名が「あくび」ということ(「けんづくり」ともいいます)は、さほど知られていないのではないでしょうか。そう勝手に判断し「部首のはなし2」(阿辻哲次著、中公新書)から引用します。

「『欠』の音読みはケンで、人が口を大きくあけているさまをかたどり、もともとは『あくびをする』という意味を表す漢字だった。『あくび』を漢字では『欠伸』と書くが、それは『欠』の本来の意味を使った数少ない用例である」「《欠》部には、口を開閉する漢字が集められている」「『次』は口をあけて嘆くこと、『欧』は口をあけてものを吐くこと、『欲』は口を開いてものをほしがるさま、『歓』は声を出してよろこぶこと」などとあり、「歌」も挙げられます。なるほどー。

引用の最初のところ、「欠」の音読みは「ケツ」では?と思われた方はいませんか。いえ、現在「欠席」などで使うケツは本来「缺」でした。ただ、欠も「欠ける」という意味の字として通用していたので、当用漢字(現常用漢字)でも「欠=ケツ」となったのです。が、元々はケンが音読みですので、「欠伸」を音読みにすると「けんしん」です。意味は「あくびをして背伸びをすること」。そうだったのか(出題者いま知る)。

はあああ、知らないことが多すぎて長嘆息です。

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