漢字クイズ(テーマ・桃の節句)結果

2月25日~3月1日の回答割合は次の通り(★が正解)。

雪洞 あんどん 5% かまくら 50% ぼんぼり★ 46%
古今雛 こきんびな★ 72% ここんびな 25% ふるいまびな 3%
あさり 5% あわせ 1% はまぐり★ 94%
形代 かたしろ★ 76% けいたい 9% ぎょうだい 15%
賦する かっする 7% とする 12% ふする★ 81%

この週のテーマは「桃の節句」でした。

最も正解率の低かったのは「雪洞」。出題者にはやや意外な結果です。テーマがヒントになって「あかりをつけましょぼんぼりに」という歌が浮かんでくれば、あてずっぽうでも正解できたはず。しかし、「語源海」(東京書籍)によると、著者の杉本つとむさんが学生に試問したところでは「かまくら」と読んだ者が少なくなかったそうです。雪洞の字面からはその連想の方が強く働くのでしょう。

さて、「あかりをつけましょ」の歌はサトウハチローの「うれしいひな祭り」の1番ですが、2番は「お内裏様とおひな様 二人ならんですまし顔」。この使い方は間違いだという話を聞いたことはありますか。「お内裏様」は男(お)びな、女(め)びな一対のものを指すのに、この歌は男びなだけという誤解に基づいた歌詞だと。その誤解が毎年流れることでさらに誤解を生んでいると。

確かに、どの辞書を見ても「お内裏様=内裏びな」は「天皇、皇后の姿に似せた男女ひとそろいのひな人形」などと書かれています。内裏びなを男びな限定とする定義は見つかりませんでした。それどころか、これは昨秋改訂されたばかりの「大辞泉」(小学館)の注釈ですが、「男性の人形のみを指して『内裏』『お内裏様』と呼ぶのは誤り」と明記する辞書もありました。

実は、この漢字クイズでも以前「内裏」の解説で「天皇の御殿のこと。天皇その人も表す。そして天皇をかたどったひな人形が『お内裏様』」と書いてしまいました。これは内裏→天皇→男びなという流れの文脈であり、サトウハチロー的な解釈でもよいのではないかと、出題当時軽く考えていました。しかしその後、大辞泉のように明確に「誤り」とする辞書も現れるに至り、安易にその解釈で書くのは軽率だったと反省しております。ただ、では男びなの丁寧な言い方は何でしょう。「男びな様」とはあまり言いませんよね。お内裏様の誤解が生まれる素地は、こんなところにあるのかもしれません。

「古今雛」「形代」「賦する」はいずれも日常的に使用する語ではないはずですが、正解率はなかなかのものでした。

最も数字の高かったのは「蛤」。常用漢字ではなくふだん片仮名で書かれることが多いのですが、回答者の皆さんには常識的だったようです。それはいいのですが、出題者が気になるのは、易しい問題だと参加者が減る傾向があることです。回答者の皆さんにとっては、自明の問題の場合は正解を知る必要がないのでクリックしないのかもしれませんが、出題者は「この字はほとんどの人が読める」というデータを得ることも意図としています。手前勝手な言い方かもしれませんが、解説には話の種になるような情報を極力盛り込むようにしていますので、簡単な問題でも回答して解説を読んでいただければ幸いです。もちろん、今後は不適切な語釈を出さぬよう気をつけますから……。
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