漢字クイズ(テーマ・選挙)結果

12月3~7日の回答割合は次の通り(★が正解)。

合従連衡 がっしょうれんこう★ 57% がっしょうれんしょう 8% ごうじゅうれんこう 35%
有為転変 ういてんぺん★ 88% ゆいてんぺん 6% ゆういてんぺん 6%
団栗 かちぐり 16% どんぐり★ 80% りす 5%
与する くみする★ 88% ごする 1% よする 10%
泡沫 あぶく 32% うたかた★ 46% ひまつ 22%

この週は「選挙」がテーマでした。きょうは衆院選投票日です。投票はお済みですか?

最も正解率の低かったのは「泡沫」。「ほうまつ」の読みではやさしすぎるかと思い「うたかた」にしてみました。しかし「ひまつ」という選択肢に22%の「支持率」があったところから推測すると「ほうまつ」を正解にしても間違える人は多かったかもしれません。一般の人はこの時期「飛沫(ひまつ)」の方をよく見聞きするでしょうし。ちなみに「あぶく」は常用漢字表にはありませんが「泡」だけでそう読みます。

「合従連衡」57%にはちょっと目を疑ってしまいました。政党の「離合集散」ほどではないにせよ今回の選挙で繰り返し使われた言葉です。それでなくても学校で習っていそうな言葉と思っていたのですが。「従」には「ジュウ」と「ショウ」の二つの音読みがあり、「追従」は「ついじゅう」と「ついしょう」で意味が違ってきます。このように「従」は要注意の字で「合従連衡」も試験の読みの問題でよく出る四字熟語のような気がしていたのですが、意外に「知名度」が低いのかもしれません。

同じ四字熟語でも「有為転変」は高い数字でした。以前「有為の人」を出題したのですが、正解率は35%。普通に「ゆうい」と読めば正解なのに「うい」と答えた人の方が多かったのです。今回も「うい」が多いのは、もちろんその語の知名度が高いこともあるでしょうが、もしかしたら漢字クイズとしては「うい」の方がありそうだという推測で答えた人も含まれているのではないでしょうか。

なお「有」を「ウ」と読むのはいわゆる呉音で、「ユウ」が漢音です。ご存じの方も多いでしょうが、呉音は漢音が伝わる前に日本で広まった読みで、仏教語に多いとされます。「有為」は「有為転変」のほか、いろは歌で有名な「有為の奥山」でも知られます。

「団栗」「与する」は仮名書きにすることが多い割には高い数字といえるでしょう。

ところで「与党」はなぜ「与」の字が使われるのか、考えたことはありますか。「与」は「あたえる」という訓が与えられ、日本ではそのイメージの方が強いのですが、白川静さんの「常用字解」(平凡社)によると本来の字は「貴重な物を四本の手で捧(ささ)げて運ぶ形」。「ともにする」「なかま」が元の「与」の意味のようです。だから昔は「与党」といえば単に「与する党」、つまり「同志」という意味でした。政権が与えられるから「与党」というわけではないのです。

ましてや、何かをばらまいて与え、見返りに票が与えられるから「与党」というわけでもありません。次の与党がどうなるにせよ、「与える・与えられる」関係は断ち切り、「ともに何かをする」という本来の意味の仕事を与党に求めたいと思います。

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