漢字クイズ(テーマ・文献)結果

11月5~9日の回答割合は次の通り(★が正解)。
繙く ひもとく★ 87% ひらく 3% まく 10%
浄瑠璃正本 じょうるりしょうほん★ 68% じょうるりせいほん 28% じょうるりまさもと 4%
古文書 こぶんしょ 5% こもんしょ 14% こもんじょ★ 81%
眼光紙背に徹する がんこうしせにてっする 7% がんこうしはいにてっする★ 91% がんこうしはいにとおする 2%
素読 すどく 42% そどく★ 56% もとどく 3%

この週は「文献」がテーマでした。

文献という言葉は既に論語に見えます。何気なく使う言葉の出典が論語ということは珍しくありません。「温故知新」とか「後生畏るべし」とか。古典中の古典ですからね。

昔は寺子屋や小学校などで論語を声を出して覚えさせることが行われていたようです。意味はわからなくていいからとにかく音読する。これが「素読」ですが、漢字の読みの正解率は今回最も低くなりました。

ところで校正・校閲関係者にとっては「すよみ」という言葉の方がおなじみでしょう。昔は手書き原稿とゲラを読み合わせなどで照合して原稿通りに直すのが仕事の大きなウエートを占めていたのですが、ワープロ普及とともに手書き原稿はめっきり少なくなり、筆者自ら入力した原稿を「素読み」する仕事が中心になりました。しかし目だけで文字を追っていくとついつい字面だけ見て内容を把握していないことがあります。そんなときは小さい声で音読すると頭に入るような気がします。「声に出して読む日本語」ではありませんが、視覚だけでは得られない効果が音読にはあるのでしょう。

次に低かったのは「浄瑠璃正本」。「せいほん」と読んでしまいそうですが、正解の「しょう」が数字の上では圧倒しました。

それより高い数字ですが、少し意外だったのは「古文書」の正解率81%。濁点の有無に過ぎないとはいえ「こもんしょ」を選ぶ人が思いの外、多かったのです。最近「古文書」にルビをふった原稿を見て「こんなのにルビはいらないよねえ」と相談して取ったことがあるのですが、その判断に疑問を突きつける結果のように感じてしまいます。

次に「繙く」。これは漢字の読みというより、意味に注目した語。「謎をひもとく」など単に「解く」意味で使われるのは誤用ではないかという問題提起でした。今のところ特に反応はないようですが……。

今回最も正解率が高かったのが「眼光紙背に徹する」。校閲としてはこのような眼光で間違いがおのずから浮かび上がるのが理想ですが、何年やっていてもその境地に達することができません。「校正畏るべし」を肝に銘じているつもりでも見逃しを繰り返し、三省の毎日。そういえば「三省」も論語の言葉なのですね。論語おそるべし。

最近の「読めますか?」


校閲グループのお薦め本
「毎日ことば」のアカウント 
「毎日ことば」トップページへ
最近の記事
 
Top