漢字クイズ(テーマ・地名と縁起)結果

7月30日~8月3日の回答割合は次の通り(★が正解)。
金取沢 かねとりさわ★ 49% きんしゅざわ 11% こんどざわ 41%
平野区喜連 ひらのくきづれ 50% ひらのくきれ★ 43% へやくきれん 8%
大楽毛 おおらくも 41% おたのしけ★ 47% だいがくもう 12%
若桜町香田 わかおうちょうきょうだ 16% わかさくらちょうかだ 15% わかさちょうこうだ★ 69%
一勝地 いっしょうち★ 50% ひとかち 28% ひとかど 23%

この週のテーマは「地名と縁起」。「縁起がいい」という場合の縁起ではありますが、「由来」という意味も込めてあります。

photo by tei*
縁起担ぎの地名として有名なのは北海道の「幸福(こうふく)」。幸福駅は広尾線が廃線となった今も観光客が多く、今年も「駅神・みゆき」というキャラクターが生まれるほど訴求力を発揮しています。

ちなみに「幸福」の地名の由来をたどれば、アイヌ語で「乾いた川」の意味の「サチナイ」だったのを、ナイは地震の古語なので「幸震」の字を当て「こうしん」と読むようになったのですが、その後、福井県の移住者が多かったことから「幸福」に変えたといいます。このように北海道の地名はアイヌ語に漢字を当てたものが多いのですが、最も楽しげな字が「大楽毛」でしょう。

日本全国『駅名』地図帳」(浅井建爾著、成美文庫)によると、大楽毛は全国的に珍しい「楽」の付く地名だそうです。「死の反対語の『生』のつく地名は多いが、なぜか苦の反対語にあたる『楽』の地名はほとんど見当たらない。楽しいの『楽』だから縁起がいい文字に思えるが、昔の人は楽しむの『楽』ではなく『楽をする』、すなわち『怠ける』ことに通じるとして敬遠したのかもしれない」

さて「幸福」の福が元は「地震」の震の字だったなんて、禍福はあざなえる縄のごとしというべきでしょうが、同様の縁起担ぎの改名は21世紀にもあります。「不香田(ふこうだ)」を「香田」にした若桜町の例。10年近く前の話ですし若桜も難読地名と思い「若桜町香田」のセットで出題しましたが、正解率は今回最も高くなりました。

最も正解率が低かった大阪市「平野区喜連」の喜連もクレが変化した地名とされます。「きづれ」を選んだ人は、もしかしたら栃木県さくら市の地名「喜連川(きつれがわ)」が頭にあったのかもしれません。この地名は昔「狐川」だったということです。

一勝地」は受験生やスポーツ選手がゲン担ぎに訪れるそうですが、「一升内」という地頭の名に由来するといわれています。こうしてみるとはじめから縁起のいい地名というのは相当珍しく、ほとんどは縁起のいいように変えたケースなのかもしれません。

ただ「金取沢」はおそらく文字通り金採掘がもとになったネーミングでしょう。読みこそ「かね」ですが、今回ロンドン五輪サッカー女子の「金を取る沢」とひっかけて縁起がよいと思い出題しました。結果は銀メダルでしたが……。

オリンピックも間もなく終わり、いよいよお盆休み。旅行先では珍しい地名に出合うチャンスです。出題者が「大楽毛」という地名を知ったのも北海道旅行を通じてでした。皆さんの中で面白い難読地名を発見された方がいましたらぜひツイッターなどでお知らせください。

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