漢字クイズ(テーマ・争い)結果

6月18~22日の回答割合は次の通り(★が正解)。

蝸牛角上の争い かぎゅうかくじょうのあらそい★ 84% かごかくじょうのあらそい 4% まいまいかぶりのあらそい 12%
一日の長 いちじつのちょう★ 94% いっぴのちょう 2% ひとひのおさ 4%
角逐 かくすい 26% かくちく★ 58% かくつい 16%
鬩ぐ かしぐ 26% せめぐ★ 51% ひしぐ 23%
彼我の差 かがのさ 24% かわのさ 2% ひがのさ★ 74%

この週のテーマは「争い」でした。

以前も書きましたが、間違いの選択肢を仕込むのは思いのほか苦労します。「蝸牛角上の争い」の場合はありがちな誤読例が思いつかず、ほとんど破れかぶれで「まいまいかぶり」なんて選択肢を出しました。結果的に12%の「支持」を得たのは、「蝸牛」の読みが分からなかったというより、「かぎゅう」だと単純すぎるので特殊な読み方をするのでは、と思われたのかもしれません。それにしても現在あまり使われない慣用句にしては高い正解率といえます。

一日の長」で困ったのは「いちにちのちょう」という選択肢を出すわけにいかなかったことです。解説で挙げたのは「明鏡国語辞典」ですが、「日本国語大辞典」でも「いちにちのちょう」を見出し語に掲げています。徳富蘆花の「思出の記」などに「イチニチ」と振った用例があるとのこと。「論語」が出典の言葉ですが、それだけでは「いちじつ」が正しいと決めつけられないのでしょう。ただし大辞林などは明確に間違いと規定しているように、辞書により違いが鮮明なのが興味深いところです。

角逐」は「逐」が「遂」と間違えやすいことは分かっていましたので引っ掛け問題を作りやすく、結果も想定の範囲内でした。ちなみに以前「完遂」を問題に出したところ正解率は58%でした。逐も遂も常用漢字ですので新聞記事などでは通常ルビは振られません。間違えて覚えてしまうとなかなか訂正する機会がないかもしれません。

鬩ぐ」は今回最も正解率が低かった字。「争い」というテーマがヒントになると思いましたが、誤りの「傾(かし)ぐ」「拉(ひし)ぐ」とともに普段仮名書きにするので、やはり難しかったようです。難問奇問は避けたいのですが、これは「せめぎ合う」という言葉が本来の意味とずれて使われているという指摘が社内であり、面白いと思って取り上げました。ですから正解率よりも解説の方に注目していただければ幸いです。

彼我の差」。出題者は昔なぜか「かがのさ」と思い込んでいて、辞書の「か」のところにないので「なんでないんだ。欠陥じゃないか」と思ってしまいました。今偉そうに漢字クイズなぞ出題していますが、実はその程度のレベルです。だからこそ、これからも「そうだったのか」と間違いを正すような漢字を、よくある読み誤りとともに提示していきたいと思います。
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