漢字クイズ(テーマ・地道な努力)の結果


4月23から27日の回答割合は次の通り(★が正解)。


虚仮の一心 うつけのいっしん 17% きょかのいっしん 15% こけのいっしん★ 68%
倦まず撓まず うまずたゆまず★ 73% うまずたわまず 23% からまずゆがまず 3%
稽古 けいこ★ 100% ほご 0% もうこ 0%
粒々辛苦 つぶつぶしんく 5% まいまいしんく 3% りゅうりゅうしんく★ 92%
愚公山を移す ぐくせんをうつす 11% ぐこうざんをうつす 20% ぐこうやまをうつす★ 69%

この週は、職場の新人や学校の新入生への訓示に使えそうな、ちょっといい言葉を選んだつもりです。 

おおっ、ついに正解率100%が出ましたか。「稽古」は簡単だろうと予想はしていましたが、実は毎日新聞ではいま「稽古」に読み仮名を振って使うのが原則でありまして、読めない人ってどれくらいいるのかの参考にしたくて出題しました。 

もちろん、これは3択であり、しかも参加者はある程度以上、漢字に自信を持っているものと思われるので、100%だからといってすべての人が読めるとは限りません。しかし、NHKの高校3年生対象の調査で「弟子に稽古をつける」の読みを書かせる問題があり正解率が95%だったというデータもあり、「稽古」は書けるかどうかはともかく、読みに関してはかなり易しいと思ってよさそうです。 

解説にも書きましたが「たゆまぬ努力」の「たゆまぬ」は普通「弛まぬ」という漢字のはずなのに、慣用句の「うまずたゆまず」は「撓まず」がなぜか定着しています。なぜなのかはともかく、「うまずたわまず」という選択肢を仕込んだのはその食い違いをふまえたものでした。また、「倦」も「撓」も常用漢字ではないこともあり、平仮名表記が少なくありません。にもかかわらず、誤答は出題者の「期待」ほど多くはありませんでした。この慣用句はまだまだ死語ではないということでしょう。 

ところで蛇足ですが、漫画で「地道な努力」はいつの間にかあまり描かれなくなったと思いませんか。「巨人の星」や「あしたのジョー」に感化された世代の出題者には、すぐに必殺技を編み出すなどしてほとんど挫折を知らないヒーローばかりでいいのかと疑問があります。「虚仮の一心」で「粒々辛苦」した結果、「愚公山を移す」ような奇跡を起こす。そんな物語は今あるのでしょうか。 

いずれにせよ、そういう言葉を死語にしないように伝えていかなければならないと思います。言葉だけではなく、そういう態度も含めてです。地道な努力が要求される我々校閲者としての自戒をこめて。

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